比留間久夫 HP

Home > ブログ > 自作品紹介&解説

日本 JAPの明るい未来

これは、『文藝』1995冬季号で、
[1968そのとき何が起きたのか?]という特集を組んだとき、
1968をテーマにした何か短いものを書いてくれと言われて、
『白いギターを壊したのは何かわけでもあるのでしょーか?』
  (いま、明かされる1968新宿PUNK起源説)
を書いたのが、発端でした。
知ってる人は知ってると思いますが、
これは、チェリッシュの『白いギター』の歌詞をもじったものです。
元歌は「白いギターに変えたのは何かわけでもあるのでしょうか?」です。
この歌より、『てんとうむしのサンバ』のほうが有名かな。
まぁ、ホントに歌謡曲からネタを引っ張ってくるのが好きです。
その後、『文藝』が、[What happened in 1970、1974、1979・・・]と、
特集をシリーズ化し、
それに合わせて、自分も話の続きを創っていき、
じゃ、話を現代まで引っ張って、一冊の本にしましょうということになり、
単行本化にあたり、
じゃ、当時の風俗や流行語や出来事なども写真やイラストで併録し、
楽しい、タメになる本にしましょうということになり、
できたのが、この本です。

ちなみに、その後の、
ラインナップは、以下のようになってます。

「チョットダケよ」革命1970
エマニエル夫人になる!あるいは「愛と誠」1974
口裂け女、ヨーロッパへ!叩けよ さらば開かれん1979
そしてミンナ軽くなった とむらい合戦1984
責任1989
家族の団欒1991
失われた天使を呼び戻せ!激動の1994~1995元旦
未来予想図1998
恐怖の大王か?それとも、これこそ真の大和魂『神風』か!1999.7の月

いずれも、当時の流行語や、
風俗、出来事などをふんだんに採り入れ、
リアルタイムの人には懐かしく、
いまを生きる若い子たちには、
日本の現代史の勉強になるような、
ある意味、楽しい教材のような造りになっています。
(話がだんだんでかくなってきたな・・・)
ぜひ、一家に一冊、
学校の図書館にも一冊、
いや、思いきって、日本史教科書の副読本にしてもいいかもしれません。
(誰か、とめてくれ・・・)


個人的にも、この本は好きです。
特に前半部は、自分で読んでても、面白くて笑ってしまいます。
そして、この本は、自分が書いた小説の中で、
唯一、初対面の人に、安心して薦められる本です。
何故かって?
エロいシーンがないからですよ!
まぁ・・・まったくないってわけじゃないけど、
どろどろぐちゃぐちゃ、は、してません。
ケンコー的な、お色気です。

世の中に流通してる量が極端に少ないとは思いますが、
ぜひ探して、読んでくれたら、嬉しいです。
比留間久夫、全作品の中でも、
生粋のレアアイテムです。
将来、ものすごいプレミアがつくかもよ。
(誰か、本当にとめてくれ・・・)


dc7cb27e.JPG

PAGE TOP